あれから、丸3年が経ち、僕はあの時いた病室を見上げて歩いた。
不思議な気持ち、あの時にはそんな未来が来るなんて到底想像できなかった。
3年前、入院した病室から車が行き交う交差点が見えた。
とにかく、オフがキツくて辛くて、溜まらなかった。
昼間も、夜も関係なかった。
その頃は、寝ている間にカラダが強ばって起きてしまっていた。
眠れないで、何とか倒れないように、ベッドから足を横に投げ出して、いつまでもその交差点を見ていた。
通りを挟んで、大きな病院がもう一つあり、そこに夜中よく救急車がやって来ていた。
もしかしたら、もっとキツイ人があの救急車に乗っているのかもしれない。
そんなことを思いながら、時間をつぶした。
オフは、やる気を根っこからなくしてしまう。
オフに見舞われると、何もできない。
ただ一つの希望は、次の服用時間。
ずっと、時計を見ていた。
苦しい時の時間は経つのが恐ろしく長く感じる。
入院する前まで、よくライブに行った推しの地下アイドルの曲を永遠にリピートで聞き続けた。
あるときは、交差点を見下ろしていると、絶望からか、突然涙が溢れだして、号泣してしまうことも何度かあった。
だが、約3年後の今日、僕は自分の足で歩いて、あの時見下ろした、道にいた。
絶望から3年かかったけど、今日、僕は前を向いて歩いていた。
ではでは今日はこのへんで。
明日も良い一日でありますように。