普通科共学の家に近くて自分の学力に見合ったところ。
義務教育ではないとか考えたこともなかった。
僕は高校生になった。
なんとなく帰宅部はいやだった。
そのとき、手術のかいあってか、その度合はわからないがほぼ不自由のない生活はできていた。
ただ、不安なのは、運動だけであった。
特に、遠距離走る、歩く、これは以前と変わらずできなくなることがあった。
なかば、自分のなかでそこから、目を背けて見ないようにしていたのかも知れない。
だから、避難場所として文化部の音楽系の部活に入部した。
もともと音楽は好きだったから心配ないと思った。
思いっきり音楽をしてやると思っていた。
だが、日頃から人目を気にしすぎて、この頃極度のあがり症なのか、人前に出ると手足がブルブル震えるようになった。
これがホントにあがり症のためか、今のパーキンソン病(振戦※1)となにか因果関係があるのかはわからない。
僕にとっては、悩みがひとつ増えてしまったように感じた。
でも、それが若さというものか、一方で楽しい学生生活でもあった。
いわゆる、高校デビューしてみた。
ちょっと悪い友達ができた。
ラーメン屋でバイトをした。
先生がラーメン屋に来て辞めさせられた。
タバコも吸ったりした。
タバコは今も吸っているが、このときからずっと吸っているわけではない。
音楽は一人で楽器をやっていても十分楽しかった。
それで、みんなとやると、なお楽しかった。
でも、人前で演奏する楽しさが実感できなかった。
緊張しすぎて、震えて手足が言うこと効かないような感じだった。
今度こそは、と思うのだがやはり震えてしまい、落ち込んでしまう。
この繰り返しだった。
つづく。
※1振戦・・・ふるえること。僕の場合、薬の効き目が切れる、いわゆるオフのときに出ることがあります。