精十郎日記

若年性パーキンソン病とDBS(=DeepBrainStimulation脳深部刺激療法)と僕(40代・次男)

愚痴です。

今日、天気が良かったので、ウォーキングに出た。

途中、公園の横を通るとき、何でもないところで、多分考え事で頭がいっぱいになって、一瞬対応が遅れて思わず、足がすくんで突進はしなかったけど、手を前に着いてしまった。

顔を上げると、ベンチに座ったオジサンが不思議そうにこっちを見ていた。

 

この体験をすると、しみじみ思うことがある。

パーキンソン病は、今のところ不治の病なので、普通の健常者はもちろん、リハビリに来てくれているYさんだって、病院のせんせいだって、これにかかったことがないので、実際のところ、その症状がどんなに(大変な)ものか、なんてことは経験したことがないのだ。

 

ただ、仕事柄、僕や同病の方と触れ合うことが多いので、経験則上、もしくは他人の体験などを基に僕らに有益な情報を与えてくれたり、治療してくれるということになる。

しかも、やっかいなことに「パーキンソン病」という、一括りにされていても、症状は個人差があり、千差万別。

 

治療も対症療法でしかないから、進行していく症状、四季とともに移り変わる体調は目まぐるしく変化したりする。

僕のかかっているDBSの病院も年に何名の方が新たにDBSを取り付けているかは知らないが、もしかしたら、年三桁行くのか、それでも、僕のような電圧その他の数値にしている人は僕が初めて、なんてことはいつも言われる。

 

だからこそ、難病だろうが、体験したことがないからこそ、今日の公園のおじさんではないが、理解できないものを見る不思議そうな眼差し、まるで珍しいものに接したような率直な感想とか、そういうのは、地味にショックだったりする。

あと、専門家の方でも、歩行練習などで「~をイメージして」というが、それが出来たら苦労しないし、急に足がすくんで恐怖で頭が真っ白になったことがあったら、そんな悠長なことは言わないと思うのだけど…。

 

断っておくが、周囲の方々には、色々とアドバイスや有益な情報を共有させてもらって、大変感謝しているし、それがあったから今日まで引きこもりでも生活できているのだと思う。

しかし、「上手くいないのが普通」な難病をかかえ、20代のころから(薬飲み始める前から)すくみ足はあって、しょっちゅう、靴のつま先がすり減って靴を買わなければならなかった僕もさすがにたまには愚痴は言いたくなるのだ。

 

ではでは今日生きている奇跡にありがとう。

明日も良い一日でありますように。

あした天気になあれ